「テレパシー」「予言・予知能力」と「預言の賜物」は、似て非なる概念であり、特にキリスト教の文脈では明確な区別がなされます。
第六感ともいわれる能力と神様からの賜物はまた違った意味を持つのです。
ぜひ最後までお読みください♪
テレパシーや予言・予知能力(超能力・PSI現象)
テレパシーや予言・予知能力(超能力・PSI現象)は、主に超心理学という分野で研究対象とされる現象で、科学的な実証はされていません。
夢で未来を見る、特定の出来事が起こることを事前に察知する、といった形で認識されます。
テレパシー (Telepathy):
定義: 通常の感覚器を介さずに、他者の思考や感情を直接的に感知する能力、または自分の思考を他者に伝える能力。
特徴: 心と心がつながる、感情が伝わる、言葉にならないメッセージを受け取る、といった形で認識されることが多いです。
予知能力・予言 (Precognition):
定義: 未来の出来事を事前に知る能力。
これらが超能力(PSI現象)として語られる場合の主な特徴
倫理観: 超能力者がその能力をどのように使うかという点で、倫理的な問題が問われることがあります。
源: 個人の先天的な能力、あるいは訓練によって開発される可能性のある能力として捉えられます。
目的: 個人の興味、自己満足、あるいは場合によっては個人的な利益のために用いられることもあります。
科学的根拠: 現時点では科学的な再現性やメカニズムが確立されておらず、その存在は科学的に認められていません。偶然の一致や心理的な要因で説明されることが多いです。
預言の賜物(聖霊の賜物)
聖書、特に新約聖書で語られる、神から与えられる超自然的な能力(賜物) の一つです。
これには、未来の出来事を神から示されて語ることが含まれる場合もありますが、それだけが全てではありません。
定義:
多くの人が「預言=未来予知」と誤解しがちですが、聖書における預言の賜物は、主に「神の言葉を、神に代わって語り伝える能力」を指します。
「神の心を知り、それを人々に伝える」ことが本質です。
特徴:
源: 聖霊の働きによって信者に与えられる超自然的な能力です。決して人間が自力で獲得したり訓練したりするものではありません。
目的:
- 神の栄光を現す: 神の存在と御心を人々に示し、神がどのようなお方であるかを知らしめるため。
- 人々の徳を高め、励まし、慰める: コリントの信徒への手紙第一14章3節に「預言する者は、人に向かって語っているので、人を造り上げ、励まし、慰めます」とあります。
- 共同体(教会)を建て上げる: 教会のメンバーがお互いに成長し、信仰を強めるために用いられます。
内容:
- 聖書の真理を再確認し、適用すること。
- 特定の状況や人物に対する神からの具体的な指導や助言。
- 人々の心にある隠れた事柄を露わにし、悔い改めに導くこと。
- 未来に関する神の計画を伝えること(ただし、聖書時代以降の「預言の賜物」については、聖書が完成した現在、新しい啓示を与えるものではなく、既存の聖書の真理を適用・宣言するものと解釈されることが多いです)。
倫理観: 預言の賜物を行使する際には、常に愛が伴わなければならないと強調されます(コリントの信徒への手紙第一13章)。また、語られた預言が本当に神からのものであるか、吟味し、識別することが重要です。
預言やテレパシーは神からくるものではない?!
聖書は、予言や(もし存在すると仮定する)テレパシーのような超自然的な現象が、必ずしも神からのものではないと明確に教えています。むしろ、偽りの霊や悪霊、あるいは人間の欺瞞によって生じるものがあることを強く警告しています。
偽預言者への警告
マタイによる福音書 7章15節 「偽預言者たちに用心しなさい。彼らは羊の衣を着てあなたがたのところに来るが、内側は貪欲な狼です。」
エレミヤ書 23章21節 「わたしはそれらの預言者たちを遣わさなかったのに、彼らは走って行った。わたしは彼らに語らなかったのに、彼らは預言した。」
偽りの霊と悪霊の働き
ヨハネの手紙一 4章1節 「愛する者たち、すべての霊を信じてはなりません。霊が神からのものかどうかを試しなさい。偽預言者が大勢世に出て来ているからです。」
マタイによる福音書 24章24節 「偽メシアや偽預言者が現れて、しるしや不思議な業を行い、できれば選ばれた者たちをも惑わそうとするからです。」
テサロニケの信徒への手紙第二 2章9-10節 「不法の者が現れるのは、サタンの働きによるものであって、あらゆる偽りの力、しるし、不思議な業を伴い、滅びゆく人々をあらゆる不義の欺きで惑わすでしょう。彼らが救われるべき真理の愛を受け入れなかったからです。」
吟味と識別の重要性
コリントの信徒への手紙第一 14章29節 「預言する者は二人か三人が語り、他の者たちはそれを吟味しなさい。」
使徒言行録 17章11節 「彼ら(ベレアの人々)は、テサロニケの人々よりも高潔で、熱心に御言葉を受け入れ、それが真実かどうかを確かめるために、毎日聖書を調べていた。」
聖書の中でのテレパシー
聖書では、神は人の心と思いを全てご存知であるとされています。そして、時にその知識を特定の人々に与えることがあります。
- ペトロとアナニア、サフィラ: 使徒言行録5章1-11節で、使徒ペトロがアナニアとその妻サフィラが土地の売却代金の一部を隠したことを聖霊の力によって見抜きました。これは、ペトロが彼らの心の中の偽りを知った例であり、通常の人間的な洞察力を超えたものです。
- イエス・キリスト: 福音書では、イエスが人々の心の中の考えや意図を繰り返し知っていたことが記されています(例:マルコによる福音書2章8節「イエスは、彼らが心の中でこのように考えているのを、すぐに御自身の霊で見抜き」)。これは、イエスの神性によるものです。
- 知識の言葉、霊の識別: コリントの信徒への手紙第一12章には、聖霊の賜物として「知識の言葉」や「霊の識別」が挙げられています。「知識の言葉」は、通常の手段では知り得ない特定の情報や事実を神から啓示される能力、「霊の識別」は、言動や現象が神からのものか、悪霊によるものかなどを判断する能力を指します。これらは、ある種の「心の情報」や「霊的な状態」を察知する点で、テレパシーに類似する側面を持つと言えるでしょう。
遠隔地での出来事を知る
- エリシャとシリア王: 旧約聖書の列王記下6章8-12節では、預言者エリシャが、シリアの王がイスラエルを攻撃するために立てる秘密の計画を神から示され、それをイスラエルの王に伝えています。これは、物理的に遠く離れた場所で起こっている出来事を知る点で、現代の「透視」に近いとも言えますが、その源は神にあります。
おわりに
イエス様が心に来てくださると、強く生きる力が沸いてきます。
イエス様のお導きが、世よ限りなくありますように♡